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「ネバー・イベント」12項目をリスト化 特定機能病院の安全管理を強化へ、パニック値の伝達ミスも対象

  • kona36
  • 6月23日
  • 読了時間: 2分
 厚生労働省の検討会は6月10日、特定機能病院の医療安全管理を強化することを決めた。院内の医療安全管理部門が把握すべき重大な医療事故の計24項目を具体的に定め、このうち12項目は、決して起こしてはならないとされる「ネバー・イベント」などに該当するとして全例を院内で検証して対策を講じる。

 24項目に対し各病院が講じた対策は特定機能病院の間で共有し、さらに他の病院にも参考になるよう公表する。医療安全対策を特定機能病院から各病院へと広げ、底上げを期待する。

 特定機能病院は高度の医療を提供することから医療安全管理の体制が定められているが、医療安全管理部門に報告すべき医療事故は具体的に示されていない。2〜4割の特定機能病院では、ネバー・イベントを確実に把握する体制になっていないとの調査結果がある。

 このため、医療安全管理部門が把握すべき医療事故をリスト化する。「患者への影響度」と「回避可能性」によりA〜Cの3類型を設け、A、B類型の対象を定める。同日の検討会では、A類型に該当する事象(ネバー・イベント等)、B類型に該当する事象のそれぞれ12項目の計24項目を決めた。

●パニック値の伝達ミスで死亡例も対象

 A類型は「患者への影響度が大きく、確実に回避する手段が普及している事象」とし、▽不適合な血液または血液製剤・成分の輸血または臓器の移植▽重大な検査結果の確認、伝達またはフォローアップの失敗による死亡または後遺障害―などの12項目。

 このうち「重大な検査結果」には、検体検査・画像検査・生理学的検査・病理学的検査が含まれ、結果の伝達ミスなどで患者が死亡したり後遺障害が残ったりした事象が当たる。「重大性の定義は各病院で設定する」とし、院内で運用するパニック値の設定は各病院に委ねる。



2024.06.03_記事下登録誘導バナー_PC.png

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