「小1の壁」の対応、「時短勤務」が4割 病院経営学会・検査業務委員会アンケートが報告された全国病院経営管理学会臨床検査業務委員会 全国病院経営管理学会の臨床検査業務委員会は2月8日、人材確保に関するアンケート調査の結果を発表した。子どもの小学校入学時に育児と仕事の両立が難しくなる「小1の壁」への対応を聞いたところ、「時短勤務の許可」が最多で回答の約40%を占めた。早番や残業を免除する施設は20%程度だったが、「何もしていない」との回答も34%あった。 同日、東京都内で開いた報告会で植木輝氏(伊藤病院)が調査結果を説明した。伊藤氏は、「アンケート実施時の(法的な)短時間勤務制度の規定は3歳児未満が対象であり、小1の壁対策は進みつつある」とし、就学時も対象に含める医療機関が増加している点を評価した。 アンケートは同学会と日本病院会の会員施設(約2600施設)を対象に2024年10月にインターネットで行った。回答は316施設が回答し、回答率は12.0%。 人材の離職防止や定着策について、「休暇取得の推進」(177施設)や「子育て中・介護中の者に対する配慮」(169施設)、「定年後再雇用者の活用」(150施設)の回答が上位を占めた。「暴力・ハラスメントへの組織的対応」(120施設)や「メンタルヘルスケアへの組織的対応」(119施設)を挙げた回答も多かった。 回答316施設のうち、臨床検査技師の定員数を設定している施設は256施設で、充足率は平均102%となり、現時点で臨床検査技師の定員割れは起きていなかった。長野(126%)、佐賀(117%)などで定数を10%上回る一方、宮崎や富山では86%にとどまり、ばらつきがあった。 採用に関しては、人材募集に活用しているツールやサービスなどを複数回答で聞いたところ、最も多かったのは「自院のホームページ・SNS」の271施設。以下、「ハローワーク」(211施設)や「技師会ホームページ」(155施設)、「職員からの紹介・口コミ」(84施設)が続く。 植木氏は、回答コメントの傾向から「(採用試験前に)少しでもコミュニケーションを取ったことがある方の採用が多い印象がある」と話した。
アンケートが報告された全国病院経営管理学会臨床検査業務委員会 全国病院経営管理学会の臨床検査業務委員会は2月8日、人材確保に関するアンケート調査の結果を発表した。子どもの小学校入学時に育児と仕事の両立が難しくなる「小1の壁」への対応を聞いたところ、「時短勤務の許可」が最多で回答の約40%を占めた。早番や残業を免除する施設は20%程度だったが、「何もしていない」との回答も34%あった。 同日、東京都内で開いた報告会で植木輝氏(伊藤病院)が調査結果を説明した。伊藤氏は、「アンケート実施時の(法的な)短時間勤務制度の規定は3歳児未満が対象であり、小1の壁対策は進みつつある」とし、就学時も対象に含める医療機関が増加している点を評価した。 アンケートは同学会と日本病院会の会員施設(約2600施設)を対象に2024年10月にインターネットで行った。回答は316施設が回答し、回答率は12.0%。 人材の離職防止や定着策について、「休暇取得の推進」(177施設)や「子育て中・介護中の者に対する配慮」(169施設)、「定年後再雇用者の活用」(150施設)の回答が上位を占めた。「暴力・ハラスメントへの組織的対応」(120施設)や「メンタルヘルスケアへの組織的対応」(119施設)を挙げた回答も多かった。 回答316施設のうち、臨床検査技師の定員数を設定している施設は256施設で、充足率は平均102%となり、現時点で臨床検査技師の定員割れは起きていなかった。長野(126%)、佐賀(117%)などで定数を10%上回る一方、宮崎や富山では86%にとどまり、ばらつきがあった。 採用に関しては、人材募集に活用しているツールやサービスなどを複数回答で聞いたところ、最も多かったのは「自院のホームページ・SNS」の271施設。以下、「ハローワーク」(211施設)や「技師会ホームページ」(155施設)、「職員からの紹介・口コミ」(84施設)が続く。 植木氏は、回答コメントの傾向から「(採用試験前に)少しでもコミュニケーションを取ったことがある方の採用が多い印象がある」と話した。