「重喫煙者」への低線量CTを推奨 喀痰細胞診は推奨せずkona365月12日読了時間: 1分 国立がん研究センターは4月25日、「有効性評価に基づく肺がん検診ガイドライン」(GL)の2025年度版を公開した。改訂は2006年版以来。 50〜74歳の重喫煙者(高リスク群)の検診に年1回の低線量CT検査を推奨したことがポイント。胸部X線検査に追加で行われている喀痰細胞診は、標的とするタイプのがんが急減しているとして、対策型検診では実施しないよう求めた。 低線量CT検査は、放射線量を通常診療で行われるCT検査の7分の1から3分の1にして撮影する。以前の2006年版では、死亡率減少のエビデンスが不十分だとして推奨していなかったが、その後、エビデンスの蓄積が進み、9件のランダム化比較対照試験(RCT)の統合解析で死亡リスクが推定値で16%低下する結果となった。 このことから、1日の喫煙本数と喫煙年数を掛け合わせた喫煙指数が600以上の重喫煙者で、かつ50〜74歳の人に対し、対策型・任意型検診のいずれでも低線量CT検査の「実施を勧める」と結論付けた。資料はこちら