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【能登地震】現地ニーズ踏まえて支援 日臨技が体制整備

石川県保健医療福祉調整本部の様子(提供:日臨技)

 能登半島地震を受け、日本臨床衛生検査技師会は現地の情報収集や支援の準備を進めている。石川県災害対策本部で情報収集や調整役を果たす担当者1人を交代で派遣しており、現地の検査ニーズの変化を踏まえて支援する体制を整えた。石川県臨床衛生検査技師会は、被災医療機関の検査機能の維持や避難所設営に会員を派遣するなど、被災地への支援活動が少しずつ始まっている。


 日臨技の災害対策本部は地震発生以降、継続的に会合を開いており、現在までに、現地からの情報収集のための担当者を執行理事を中心に交代で派遣することを確認した。すでに支援に入った担当者からは、インフルエンザや新型コロナ、ノロウイルスの検査キットの手配や調整状況などについて報告を受けた。日臨技中部圏支部の県技師会による現地技師会災害対策本部では、被災地で増加傾向にある感染症対策や、深部静脈血栓症(DVT)検診などを見据えた支援や必要な調整を急ぐ構えだ。


 石臨技は被害を受けた公立穴水総合病院の検査機能維持のために会員1人を派遣済みだ。ほかにも検査技師が出勤できない等、検査機能に支障が出ている施設がある状況で、現地からの要請を踏まえて、中部圏支部などから検査技師の派遣が検討される見通しとなっている。石臨技は金沢市内の「いしかわ総合スポーツセンター」の避難所設営にも会員7人を派遣。避難所でのDVT検診も想定しながらの設営作業の支援に入った。


●宮島会長「現地ニーズに基づき支援」 


 日臨技の宮島喜文会長は11日、本紙の取材に「現地に担当者を派遣して、情報収集やニーズの把握を進めている状況だ。被災地からの要請に基づいた支援策が重要になる」と強調。その上で「日臨技だけでなく検査業界全体で連携した対応が必要だ。避難所等の検査ニーズに応じた支援ができるよう準備を進める」と語った。


●5月の医学検査学会は予定通り開催


 また、今春に金沢市で開催予定の第73回日本医学検査学会(5月11~12日)や、日本医療検査科学会第38回春季セミナー(4月14日)は、今後の状況次第で変わる可能性もあるが、現時点では予定通り開催する方向となっている。

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