国立感染症研究所は1月19日、感染症週報の第1号(1月1〜7日)を公表した。「注目すべき感染症」としてインフルエンザを取り上げている。定点当たり報告数は2022年第51週(12月19〜25日)に流行開始の目安である「1」を超えて以降、流行期が継続したまま、今の2023/24シーズンに入ったとし、今後も感染動向に注意していくよう促している。
インフルエンザは例年、11月末から12月にかけて流行シーズン入りするが、今シーズンは開始の2023年9月時点で定点当たり報告数が4.48と高く、その後も例年よりかなり高い値で推移している。
またインフルエンザ脳症は2023年第36〜52週に114例(疑い例を含む暫定値)の報告があり、過去2シーズンから大きく増加した。
また第1週は、咽頭結膜熱の定点当たり報告数が3週連続で減少したが、引き続き過去5年の同時期と比べてかなり多い状況となっている。
●日本紅斑熱など報告
全数報告の感染症の主な状況は以下の通り。
▽結核(2類):78例(前週225例)
▽細菌性赤痢(3類):2例(前週1例)
▽腸管出血性大腸菌感染症(3類):9例(前週23例)
▽つつが虫病(4類):5例(前週20例)
▽デング熱(4類):4例(前週3例)
▽日本紅斑熱(4類):1例(前週なし)
▽マラリア(4類):1例(前週1例)
▽カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症(5類):14例(前週24例)
▽劇症型溶血性レンサ球菌感染症(5類):31例(前週22例)
▽梅毒(5類):40例・累計40例(前週138例)
▽バンコマイシン耐性腸球菌感染症(5類):1例(前週1例)
Comments