厚生労働省の臓器移植委員会は11月15日、眼球の損傷などにより瞳孔の状態や脳幹反射の消失が確認できない場合の脳死判定の代替手段として、CTなどで脳血流の消失を確認する補助検査を導入することを決めた。脳死判定の要件が満たせず意思があっても臓器提供できないケースに対応する。研究班で今後具体的に検討し、運用開始に向けて法的脳死判定マニュアルを改定する。
同日の委員会で、補助検査を導入するための省令と指針の改正を了承した。いずれも来年1月1日付で改正する。CT血管造影法など補助検査の具体的な方法などについては、法的脳死判定マニュアルで示す予定で、導入は実質的にマニュアルの改定後になる見込み。厚労省は改定時期を明らかにしていないが、少なくとも数か月先の見通し。