マイコプラズマ肺炎流行「尿沈渣に注意を」 一般検査学会が文書 日本臨床一般検査学会はこのほど、マイコプラズマ肺炎の流行を受け、尿沈渣検査でトスフロキサシン(TFLX)の結晶に注意を促す文書をウェブサイトに掲載した。 マイコプラズマ肺炎の薬物治療では小児患者にTFLXの小児用が投与されている。TFLXの投与により結晶尿が認められることがあり、腎障害の原因になることもある。こうした現状を踏まえ、同学会はTFLX結晶尿に注意を促す文書を作成。TFLX結晶尿全てに腎障害を来すものではないが、臨床医に連絡や相談をするよう求めた。また、臨床検査技師に対して、尿沈渣検査で類似の結晶が出現した場合の対処方法を①電子カルテにより投薬中の薬剤を確認し、TFLXの投薬歴がある場合②電子カルテを確認できない場合③投薬を確認できない場合―の3つのケースに分けて示した。 文書をまとめた名誉会長の稲垣勇夫氏(岐阜大学大学院臨床検査医学・招聘)は、「検査技師の間でも、結晶尿に関する認識には差がある」と指摘。マイコプラズマ肺炎の流行を受けて尿沈渣検査の増加が予想されることから、改めて注意喚起したと説明した。 会長の星雅人氏(藤田医科大学・藤田医科大学病院)は、臨床の現場では「不明結晶(+)」と結果報告することが多いと指摘。電子カルテにより投薬歴などを確認できる場合には、TFLX結晶の可能性があることを医師に伝え、臨床に貢献することが重要とした。また、小児患者の場合は保護者に検査説明をするため、検査技師が薬物結晶について適切な説明ができることも重要とした。資料はこちら
日本臨床一般検査学会はこのほど、マイコプラズマ肺炎の流行を受け、尿沈渣検査でトスフロキサシン(TFLX)の結晶に注意を促す文書をウェブサイトに掲載した。 マイコプラズマ肺炎の薬物治療では小児患者にTFLXの小児用が投与されている。TFLXの投与により結晶尿が認められることがあり、腎障害の原因になることもある。こうした現状を踏まえ、同学会はTFLX結晶尿に注意を促す文書を作成。TFLX結晶尿全てに腎障害を来すものではないが、臨床医に連絡や相談をするよう求めた。また、臨床検査技師に対して、尿沈渣検査で類似の結晶が出現した場合の対処方法を①電子カルテにより投薬中の薬剤を確認し、TFLXの投薬歴がある場合②電子カルテを確認できない場合③投薬を確認できない場合―の3つのケースに分けて示した。 文書をまとめた名誉会長の稲垣勇夫氏(岐阜大学大学院臨床検査医学・招聘)は、「検査技師の間でも、結晶尿に関する認識には差がある」と指摘。マイコプラズマ肺炎の流行を受けて尿沈渣検査の増加が予想されることから、改めて注意喚起したと説明した。 会長の星雅人氏(藤田医科大学・藤田医科大学病院)は、臨床の現場では「不明結晶(+)」と結果報告することが多いと指摘。電子カルテにより投薬歴などを確認できる場合には、TFLX結晶の可能性があることを医師に伝え、臨床に貢献することが重要とした。また、小児患者の場合は保護者に検査説明をするため、検査技師が薬物結晶について適切な説明ができることも重要とした。資料はこちら