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リバーロキサバン、授乳婦への安全性を確認 京大病院のグループ


 京都大学医学部附属病院循環器内科の山下侑吾助教らの研究グループは、静脈血栓塞栓症の抗凝固療法で投与されるリバーロキサバン(製品名=イグザレルト)について、授乳婦が同剤を服用中であっても、内服2時間後に授乳し、授乳2時間後に採取した乳児の血中からは薬剤成分が検出されなかったと報告した。これらの結果から乳児に対する安全性が示唆されたとして、授乳婦の治療上の負担軽減につながる可能性を指摘している。


 山下氏らは、同剤服用中の授乳婦2人を対象に、母体の血中薬物濃度や母乳中薬物濃度、乳児の血中薬物濃度を測定。薬物動態モデル解析に基づく検証を実施して、乳児への授乳の安全性を検討した。内服直前と内服2時間後の母体血液と母乳サンプルを採取。乳児からは授乳2時間後に血液採取した。


 内服2時間後の薬物濃度は、母体血液が151.0~167.4ng/mL、母乳が39.0~59.5ng/mLだった。一方で乳児の血中からは薬剤の成分は検出されなかった。また、母乳中濃度から算出した1日当たりの乳児薬物摂取量は、小児を対象とした同剤の臨床試験での投与量の1%未満で、「安全性に対する懸念は極めて低い」などと指摘した。


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