ルーチン検査での観察力が重要 京都橘大の中村氏がアドバイス学生約70人含め、約200人が参加した学会 京都医学検査学会が2月23日開かれ、京都橘大学健康科学部の中村竜也教授が「現在の道を探求するに至った経緯」をテーマに講演した。臨床検査技師として実務や研究のキャリアを積んだ後、学生教育に携わる立場から、ルーチン検査での観察力や、研究につながる実行力を高めることの重要性を強調した。講演する中村教授 中村氏は、微生物検査室での駆け出し時代を振り返りながら、積み重ねてきた研究活動や転機となった出会いなどを紹介。学生教育に関わる現在の立場から、臨床検査技師が向き合っている課題などについて考えを語った。 次世代の臨床検査を考える上では、人工知能(AI)の存在が無視できないとしたが、「AIで答えが出せないところに未来がある。次世代の検査技師としてそれを考えていくことが重要」と指摘。日常の検査業務に多くのヒントがあるとし、「ルーチン検査は宝箱。しっかりした観察力を持って発見や出会いにつなげ、そこからもう少しやってみようかという実行力が研究になる。こうした力を研ぎ澄ましていくような検査技師であってほしい」と説いた。●「資格と研究班」テーマに特別企画 講演後には「資格と研究班」をテーマとした特別企画が行われ、入職間もない検査技師や、複数の認定資格を持つ中堅検査技師らが意見を交換した。 研究班活動に参加したばかりの若手からは、「現場で得られないような知識を学べ、日常業務に生かせる」「他施設の検査技師との交流が大事」などの声が寄せられた。 認定資格の取得者からは、取得のきっかけや失敗談、勉強する上でのコツなどが紹介された。関連学会や研修会だけでなく、懇親会や意見交換会の現地に出向き、情報収集や相談に乗ってくれる知り合いを積極的に増やすことが重要とのアドバイスがあった。
学生約70人含め、約200人が参加した学会 京都医学検査学会が2月23日開かれ、京都橘大学健康科学部の中村竜也教授が「現在の道を探求するに至った経緯」をテーマに講演した。臨床検査技師として実務や研究のキャリアを積んだ後、学生教育に携わる立場から、ルーチン検査での観察力や、研究につながる実行力を高めることの重要性を強調した。講演する中村教授 中村氏は、微生物検査室での駆け出し時代を振り返りながら、積み重ねてきた研究活動や転機となった出会いなどを紹介。学生教育に関わる現在の立場から、臨床検査技師が向き合っている課題などについて考えを語った。 次世代の臨床検査を考える上では、人工知能(AI)の存在が無視できないとしたが、「AIで答えが出せないところに未来がある。次世代の検査技師としてそれを考えていくことが重要」と指摘。日常の検査業務に多くのヒントがあるとし、「ルーチン検査は宝箱。しっかりした観察力を持って発見や出会いにつなげ、そこからもう少しやってみようかという実行力が研究になる。こうした力を研ぎ澄ましていくような検査技師であってほしい」と説いた。●「資格と研究班」テーマに特別企画 講演後には「資格と研究班」をテーマとした特別企画が行われ、入職間もない検査技師や、複数の認定資格を持つ中堅検査技師らが意見を交換した。 研究班活動に参加したばかりの若手からは、「現場で得られないような知識を学べ、日常業務に生かせる」「他施設の検査技師との交流が大事」などの声が寄せられた。 認定資格の取得者からは、取得のきっかけや失敗談、勉強する上でのコツなどが紹介された。関連学会や研修会だけでなく、懇親会や意見交換会の現地に出向き、情報収集や相談に乗ってくれる知り合いを積極的に増やすことが重要とのアドバイスがあった。