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乳がん術中迅速の新たな診断法、実用化へ臨床試験 大阪大グループが開始

 大阪大学は4月17日、同大大学院医学系研究科の多根井智紀講師(乳腺・内分泌外科学)らの研究グループが新しい乳がん術中迅速診断法(CTS法)の臨床試験を3月末から開始したと発表した。乳腺温存手術の切除断端の生組織を直接染色する方法で、試験では、実臨床で行われる病理診断との間で診断精度を比較する。1年~1年半で試験結果が出る見通し。


 病理医による診断が不要になる新技術だとし、実用化されれば病理医不在の病院でも術中迅速診断ができる可能性があるとしている。


 CTS法は、理化学研究所が開発した化学プローブの試薬により切除断端の生組織を直接染色し、得られた捺印スライドの蛍光画像を判定する。試薬はシスメックスが製造する。


 開始した試験は、乳がん手術130例を対象とする多施設臨床試験。病理診断(術後永久病理組織診断・術中迅速凍結組織診断)の結果と比較してCTS法の診断精度を確認する。大阪大学医学部附属病院、大阪国際がんセンター、大阪警察病院の3病院が参加する。


陽性(乳がん)症例におけるCTS法による捺印細胞診の蛍光画像とパパニコロウ染色による細胞像

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