長野県臨床検査技師会は2月25日、県の補助事業として行っている乳腺エコー実践研修会を安曇野市で開いた。乳腺エコーの未経験者から検査を担当して10年以上の経験者まで、県内の臨床検査技師約70人が講義とハンズオン講習を受け、カテゴリー判定の考え方や画像読影などを学んだ。
県技師会の佐々木朝海常務理事(北アルプス医療センターあづみ病院)によると、以前は乳腺エコーの講習会が県内では開かれず、東京や名古屋などに出向いて講習を受けるしかなかった。乳腺エコーの担当者は女性が多いが、家庭があったり子育て中だったりすると、泊まりがけで遠方に行くことが難しい検査技師も多かった。
このため、県内で学べる機会を設けたいと實原正明前会長が研修会の開催を計画。技師会主催の勉強会の開催実績を基に県に働きかけ、定員50人の研修会を3カ年計画で開催するがん医療提供体制人材育成の補助事業が決まった。
佐々木氏は、「エコー検査(の質)は担当技師の技量や知識によるため、学びたいニーズは高い。しかし日当直のほかに遠方の研修会に泊まりがけで参加することが難しい技師が多く、日帰りで参加できる県内の研修会が必要」と話す。