栄研化学の納富継宣社長は10月26日の決算説明会で、便中遺伝子検査による高精度検査技術の開発を強化していく方針を明らかにした。強みを持つFIT(免疫法便潜血検査)をベースに、便中mRNAと便潜血検査、腸内細菌叢DNA検査、便中メチル化DNA検出法の開発などを進め、次世代大腸がんスクリーニングの展開につなげる。また国内外でがん検診受診率向上にも取り組む方針を示した。
納富社長は会見で、重点施策の一つである便潜血検査について、FITの実績とシェアをベースに、検査精度と受診率の向上に取り組む方針を強調。海外展開では自社の技術を国際標準化につなげた上で「国と連携したがん検診受診率向上へ取り組む」との考えを示した。併せて、「高精度検査技術(FITプラス)による内視鏡検査対象者の絞り込み、潜在市場の掘り起こし」を進めると述べた。
国内外で拡大を見込む郵送検診では、採便容器の性能向上と緩衝液の工夫などを通じた、受診率向上を図る。
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