凝固検査検体「コンセンサス」の順守率低く 青森県で実態調査、4割が「知らない」調査を行った大井氏(左)と松田氏 青森県臨床検査技師会の臨床血液部門はこのほど、「凝固検査検体取扱いに関するコンセンサス」の順守状況について県内医療機関の調査結果をまとめ、7月に広島県で開催された第25回日本検査血液学会学術集会で発表した。 コンセンサスで規定されている遠心条件の順守率は28%で、先行研究で報告されている関西圏など他3地域での調査結果(31%~45%)を下回った。また40%の施設がコンセンサス自体を「知らない」と回答し、啓発活動の必要性も浮かび上がった。臨床血液部門では今後、調査結果を県内医療機関に送付するなどしてコンセンサスの普及に努めることにしている。 調査は、凝固検査検体を取扱う83の県内医療機関を対象に、昨年9~10月に実施された。回収率は94%。 調査結果によると、自施設検査用検体における遠心条件をコンセンサス規定の「1500×gで15分以上」または「2000×gで10分以上」としていたのはそれぞれ11%、17%で、コンセンサス順守率は28%となった。順守できていない72%の施設のうち、遠心時間を変更せずとも遠心力のみ正しく設定するだけで、43%の施設がコンセンサスを順守できる現状にあることも明らかになり、コンセンサスの認知・普及不足が示唆された。 コンセンサス認知度について、内容まで理解している施設が24%、聞いたことがあるという施設が36%、知らないと回答した施設が40%となった。内容を理解して順守している施設は全体のわずか3%にとどまり、一部順守している施設は21%だった。
調査を行った大井氏(左)と松田氏 青森県臨床検査技師会の臨床血液部門はこのほど、「凝固検査検体取扱いに関するコンセンサス」の順守状況について県内医療機関の調査結果をまとめ、7月に広島県で開催された第25回日本検査血液学会学術集会で発表した。 コンセンサスで規定されている遠心条件の順守率は28%で、先行研究で報告されている関西圏など他3地域での調査結果(31%~45%)を下回った。また40%の施設がコンセンサス自体を「知らない」と回答し、啓発活動の必要性も浮かび上がった。臨床血液部門では今後、調査結果を県内医療機関に送付するなどしてコンセンサスの普及に努めることにしている。 調査は、凝固検査検体を取扱う83の県内医療機関を対象に、昨年9~10月に実施された。回収率は94%。 調査結果によると、自施設検査用検体における遠心条件をコンセンサス規定の「1500×gで15分以上」または「2000×gで10分以上」としていたのはそれぞれ11%、17%で、コンセンサス順守率は28%となった。順守できていない72%の施設のうち、遠心時間を変更せずとも遠心力のみ正しく設定するだけで、43%の施設がコンセンサスを順守できる現状にあることも明らかになり、コンセンサスの認知・普及不足が示唆された。 コンセンサス認知度について、内容まで理解している施設が24%、聞いたことがあるという施設が36%、知らないと回答した施設が40%となった。内容を理解して順守している施設は全体のわずか3%にとどまり、一部順守している施設は21%だった。
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