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労臨技、外部サーベイの運用改善 組織活性化策も検討


 労災病院の臨床検査技師で組織する全国労災病院臨床検査技師会(労臨技、髙水竜一会長:関西労災病院)は、グループ内の外部精度評価事業(EQAサーベイ)の運用見直しを進めている。参加施設がより精度管理しやすいように生化学分野でのサーベイ実務や報告、評価方法などを一部見直したほか、参加施設間で情報共有できる仕組みも導入。来年度からは現場の実情に応じた試料の管理や購入を認める。

 31施設が参加する生化学分野では、各施設の集計データ数値のみが毎月提供される仕組みだったが、自施設の実態をより理解しやすくするため、各項目の数値に加えて、全体評価として「正確性(SDI)」と「精密性(PI)」の2項目をA~Cで評価するように見直した。また、是正報告書作成のための現場負担の軽減に向け、これまで文章で報告を求めていた報告書式に選択方式を取り入れたほか、QRコードを通じてスマートフォン等でどこからでも報告しやすい仕組みも整えた。是正が必要な施設へのフォローとして、Microsoft Teamsによる「生化学質問箱」も新設した。

 生化学の精度管理試料のロット管理の運用も変更する。現在は4月から1年間使用する同一ロットを年単位で一括購入するよう全参加施設に求めていたが、来年度からは使用する試料ロットを限定せず、購入期間もそれぞれの施設に委ねる。参加施設の実情に応じて試料ロットを選ぶなど、購入時期や頻度、1回の購入量などを柔軟に判断できるようにする。

 また、労災病院32施設の各検査部門同士で情報交換する部門別交流会や、所属施設以外で短期的にスキルなどを学ぶ人事交流制度など、約600人の臨床検査技師がいる組織活性化の検討にも入る。

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