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広島大病院が新たな検査研修会 大畑氏が講演「経験と実感を」

講演する大畑氏

 広島大学病院の臨床検査関連部門が、臨床検査各分野の指導者育成をテーマにした研修会を新たに始めた。初回が3月16日、血液・凝固検査をテーマに同大学病院で開かれ、静岡赤十字病院や横浜市立大学附属病院の技師長を務めた大畑雅彦氏(横浜市立大学附属病院非常勤講師)が講演した。大畑氏は、自身のこれまでの経験を基に後進育成のポイントについて述べ、人材育成では経験させ実感させることが重要などと訴えた。


 大畑氏は、かつて静岡赤十字病院検査部に在籍。副技師長の時に検体検査室のワンフロア化や外来採血室の構築、臨床検査システムの導入などを主導し、技師長になってからは県内4施設目となるISO15189の認定を2018年に取得した。特に血液・輸血・遺伝子検査領域のスタッフの教育に尽力し、認定血液検査技師12人、骨髄検査士3人、認定サイトメトリー技術者6人などの認定資格者を育てた。


 また横浜市立大学附属病院の入局1年目の医師の指導にも当たってきた。


 大畑氏は、血液形態学の指導について「マルクしか教えない」とし、骨髄中に見られる顆粒球系細胞、赤芽球系細胞とステップを踏んで教え、最終のステップでは症例についてフローサイトメトリーや免疫染色、FISH、遺伝子検査を総合的にレクチャーしたと説明。


 細胞像をスケッチさせると、どの細胞が見えていないかが分かり、そこに大畑氏が細胞を詳細に書き込んで指導したという。初学者は、血液形態を立体構造として捉えられず、細胞の大きさや色調、クロマチン構造などを踏まえた総合的な判断力に乏しいとし、その点に留意して指導してきたことを示した。


 また赤血球の成熟過程については、青と赤の万年筆のインクを混ぜ、ヘモグロビンの合成による色調の変化を説明したという。こうした指導を通じて、相手に気付きを与え、実感させ体験させながら細胞像の全体像が理解できるよう教育してきたと振り返った。


 指導者の心構えとして、「『教える』という行為が成り立つのは相手が『身に付いた。学んだ』と実感を持った時」とする言葉を引用。人材育成では経験させ実感させることが重要であることを指摘し、「相手の実感がなければ教えたことにならない」と強調した。

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