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心電図検査、370万人を追跡 京都大などグループ


 健診の心電図検査で異常が見られた人は、軽度であっても将来の心血管疾患(CVD)の発症リスクが上昇するとの研究結果を、京都大学や米ハーバード大学などの研究グループがまとめた。健診受診者約370万人を追跡したところ、軽度の心電図異常があった人が5年以内にCVDを発症する割合は、正常な人の1.19〜1.37倍と高かった。日本では広く行われている健診の心電図検査だが、研究グループによると欧米のガイドラインでは推奨されず、一般集団での心電図スクリーニングの有用性を示すエビデンスは乏しかった。

 研究結果は7月2日、国際学術誌「JAMA Internal Medicine」に掲載された。

 研究には、全国健康保険協会(協会けんぽ)の生活習慣病予防健診と医療レセプトのデータを用いた。2016年に心電図検査を受けた35〜65歳の被保険者約370万人を2021年までの最大5年間にわたって追跡した。

 その結果、2016年の心電図検査で軽度異常が1つだった人は正常心電図の人と比べCVD発症の割合が1.19倍、2つだった人は1.37倍、重度異常があった人は1.96倍と高かった。また、軽度の心電図異常が1つ見られた人は、5年内に重度心電図異常を発症する割合が正常の人の2.5倍、心電図異常が2つの人は3.6倍だった。

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