厚生労働省は10月27日の感染症部会に、入院患者への対応などを盛り込んだ「抗微生物薬適正使用の手引き」の第3版の案を提示し、了承された。初版は2017年、第2版は2019年にそれぞれ公表されていて、4年ぶりの改訂となる。
第3版は、「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」で、手引の内容拡充などが戦略の一つとして位置付けられたことから、「入院患者への抗菌薬適正使用」を入院編として追記したのが大きな変更点。
入院編では、医療従事者にとって重要な基礎知識を解説した。入院患者の発熱へのアプローチの考え方として「まずは感染症の可能性からアセスメントする」としたほか、「適切な培養の実施」として「臨床症状のない患者に対して培養検査を行わない」「抗菌薬投与前と広域抗菌薬に変更前は必ず血液培養検査を提出する」といったポイントを列挙した。