日本フットケア・足病医学会と医療法人社団恵智会(東京都渋谷区)は11月6日、無症候の下肢閉塞性動脈疾患(LEAD)のフレイル発症リスクを5年間にわたって観察するコホート研究を共同で開始したと発表した。毎年、ABIや下肢動脈エコーなどの詳細な検査を行い、自覚症状のある群などとフレイル発症率や身体機能低下などを比較検討する。
LEADの診断に用いられる安静時ABI (足関節上腕血圧比)は、0.90以下が異常低値、0.91~0.99が境界型、1.00~1.40が正常と区分される。異常低値でも自覚症状のない無症候LEADは患者数や患者像が不明で、どのように介入すれば重症化予防ができるのか分かっていないという。
共同研究は、50~89歳の640例を対象とする。(1)ABIが0.9以下で間歇性跛行の自覚症状がある100例(2)ABIが0.9以下で自覚症状がない140例(3)ABIが0.91~0.99の境界型の360例(4)ABIが正常(1.00~1.40)のコントール40例―の4つの群を設け、5年間にわたって毎年、ABIや神経伝導検査、下肢動脈エコーなどの検査を行う。
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