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肺腺がんの再発予測マーカーを同定 国立がんセンターなど


 国立がん研究センターや秋田大学などの研究グループは9月2日、早期肺腺がんでの術後再発リスクを予測できるバイオマーカーを同定したと発表した。外科的切除された検体から、異常合成された特定のマイクロRNAを定量的に検出し評価する。

 研究グループは、外科的切除された肺腺がん組織で、がんに関連するマイクロRNA(miRNA)の「miR-21-5p」に類似したタンパク質「miR-21-5p+C」が多く合成される点に着目。国立がん研究センター中央病院で得られた手術検体でこの2つのmiRNAを測定し、どちらのmiRNAの合成優位性が悪性度に関連しているかを検討した。

 肺腺がんでは、「miR-21-5p+C」の合成異常が顕著だったことが分かったため、この合成優位性をスコア化して、肺腺がん患者の予後との関連を解析。その結果、スコアの高い肺腺がんでステージⅠ期とⅡ期では再発リスクが高いことが分かった。秋田大学医学部附属病院の同様な手術症例でもスコアが高い症例で再発リスクが高かったことが明らかになったとしている。

 研究は国立がん研究センター研究所、秋田大学のほか、福島県立医科大学、広島大学が共同で行った。研究成果は8月28日付の米国科学アカデミー紀要(オンライン版)に掲載された。

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