膠芽腫の尿バイオマーカーに可能性 金沢大検査部の中出氏ら 金沢大学附属病院検査部の中出祐介副臨床検査技師長、同大学医薬保健研究域医学系・脳神経外科学の木下雅史講師らの研究グループは、膠芽腫患者で尿中のD-アスパラギン(D-Asn)の濃度が健常者に比べて有意に低下していることを明らかにした。D-Asnが膠芽腫のバイオマーカーになる可能性があるとしている。 研究グループは、悪性腫瘍が増殖する際、栄養素としてアミノ酸を利用することに着目。膠芽腫患者の腫瘍組織について、アミノ酸をD-型とL-型に分離する解析法を使い、腫瘍組織や尿中のD-Asn濃度を検討した。その結果、腫瘍組織のD-Asn濃度は非腫瘍細胞と比べて有意に高い結果となった。 一方で、膠芽腫患者では尿中のD-Asn濃度は健常者に比べて有意に低かった(感度88%、特異度92%)。膠芽腫患者で腫瘍を摘出した場合、低下していたD-Asn濃度は健常者と同程度まで上昇したことも確認できたという。また、マウスの脳内に膠芽腫を移植した場合、ヒトと同じように尿中D-Asn濃度が低下していた。 研究成果は、8月20日(米国東海岸標準時間)、国際学術誌「Acta Neuropathologica Communications」(オンライン版)に掲載された。資料はこちら
金沢大学附属病院検査部の中出祐介副臨床検査技師長、同大学医薬保健研究域医学系・脳神経外科学の木下雅史講師らの研究グループは、膠芽腫患者で尿中のD-アスパラギン(D-Asn)の濃度が健常者に比べて有意に低下していることを明らかにした。D-Asnが膠芽腫のバイオマーカーになる可能性があるとしている。 研究グループは、悪性腫瘍が増殖する際、栄養素としてアミノ酸を利用することに着目。膠芽腫患者の腫瘍組織について、アミノ酸をD-型とL-型に分離する解析法を使い、腫瘍組織や尿中のD-Asn濃度を検討した。その結果、腫瘍組織のD-Asn濃度は非腫瘍細胞と比べて有意に高い結果となった。 一方で、膠芽腫患者では尿中のD-Asn濃度は健常者に比べて有意に低かった(感度88%、特異度92%)。膠芽腫患者で腫瘍を摘出した場合、低下していたD-Asn濃度は健常者と同程度まで上昇したことも確認できたという。また、マウスの脳内に膠芽腫を移植した場合、ヒトと同じように尿中D-Asn濃度が低下していた。 研究成果は、8月20日(米国東海岸標準時間)、国際学術誌「Acta Neuropathologica Communications」(オンライン版)に掲載された。資料はこちら
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