血沈や虫卵検査でも改ざん例 PHCHD、外部調査委の最終報告書mitsui042024年6月17日読了時間: 2分更新日:2024年6月19日 PHCホールディングス(HD)は6月6日、LSIメディエンス(LSIM)の中央総合ラボラトリー(東京都板橋区)で月次精度管理図の改ざんが行われていた問題で、PHCHDが設置していた外部調査委員会から最終調査報告書を受け取ったと発表した。最終報告書では、新たに赤血球沈降速度試験(血沈)の検査結果の改ざんや、虫卵検査で顧客からの依頼があった検査法ではない代替法で実施し、依頼通りに検査したと報告していた事例が明らかになった。 今回判明した血沈の検査結果の改ざんは、遅くとも1990年ごろから2024年2月21日ごろまで行われていた。測定値が検査開始時とほとんど変わらなかったり、逆に大きく変わっていた場合に一定の範囲内に収まるよう測定値を改ざんしていたという。 虫卵検査の不正では、健康診断などで依頼先から指定された「浮遊法」ではなく、「塗抹法」で検査したにもかかわらず、検査結果を浮遊法によるデータとして報告していた。以前の検査担当者を含む聞き取りでは、「人員や設備面で報告期限までに全件の検査を行うことが難しかった」などの証言が得られたとしている。改ざんは、少なくとも10年以上前から2024年2月8日まで行われていたという。 委員会は、一連の改ざん行為などについて、社員教育や組織的な連携の不足のほか、コンプライアンス意識が希薄だったこと、精度管理の適切な運用確保のための体制が不十分だった点を挙げた。資料はこちら
多項目アレルギー検査で感作状態を分類 理化研、進行・症状予測への活用期待理化学研究所は4月9日、日本ケミファの「ドロップスクリーン 特異的IgE抗体測定キット ST-1」による多項目検査が、従来の単項目測定法と同様な感度・精度を持つとともに、アレルゲンの種類や患者の感作状態を分類できることが分かったと発表した。今後、感作状態をパターン分類するこ...