造血器腫瘍のCGP、血液技師が専門性発揮を 国がん・松井氏松井氏(写真左) 国立がん研究センター中央病院臨床検査科の松井啓隆氏はこのほど開かれた日本臨床検査医学会学術集会のシンポジウムで、造血器腫瘍の遺伝子パネル検査をテーマに講演した。「血液学を専門とする臨床検査技師に携わってもらい、検体の評価などで専門性を発揮してほしい」と述べた。 がん遺伝子パネル検査(CGP)はこれまで固形腫瘍を対象としたものが保険適用されていたが、国内初の造血器腫瘍遺伝子パネル検査「へムサイト」が2024年9月に製造販売承認を取得した。今後保険収載され、臨床で使用される予定となっている。 松井氏は、固形腫瘍の遺伝子パネル検査は標準治療後の患者が対象なのに対し、造血器腫瘍の遺伝子パネル検査は、初診時の診断、治療方針の決定、疾患の予後予測や分類などで重要な位置付けを占めると説明した。 また、一部の血液腫瘍の遺伝子バリアントはより早く検査結果を返すことが重要だとし、日本血液学会は19の遺伝子バリアントはエキスパートパネルを経ずに直ちに主治医に結果を返すこと(Fast-track変異の設定)を推奨していると解説した。 検査の実施に当たっては、エキスパートパネルの体制整備や人材育成が課題だと指摘。血液検査技師が「遺伝子分析科学認定士」の資格も持つなど、血液学と遺伝子検査の双方の知識を備えた人材が求められるとの考えを示した。
松井氏(写真左) 国立がん研究センター中央病院臨床検査科の松井啓隆氏はこのほど開かれた日本臨床検査医学会学術集会のシンポジウムで、造血器腫瘍の遺伝子パネル検査をテーマに講演した。「血液学を専門とする臨床検査技師に携わってもらい、検体の評価などで専門性を発揮してほしい」と述べた。 がん遺伝子パネル検査(CGP)はこれまで固形腫瘍を対象としたものが保険適用されていたが、国内初の造血器腫瘍遺伝子パネル検査「へムサイト」が2024年9月に製造販売承認を取得した。今後保険収載され、臨床で使用される予定となっている。 松井氏は、固形腫瘍の遺伝子パネル検査は標準治療後の患者が対象なのに対し、造血器腫瘍の遺伝子パネル検査は、初診時の診断、治療方針の決定、疾患の予後予測や分類などで重要な位置付けを占めると説明した。 また、一部の血液腫瘍の遺伝子バリアントはより早く検査結果を返すことが重要だとし、日本血液学会は19の遺伝子バリアントはエキスパートパネルを経ずに直ちに主治医に結果を返すこと(Fast-track変異の設定)を推奨していると解説した。 検査の実施に当たっては、エキスパートパネルの体制整備や人材育成が課題だと指摘。血液検査技師が「遺伝子分析科学認定士」の資格も持つなど、血液学と遺伝子検査の双方の知識を備えた人材が求められるとの考えを示した。