中谷医工計測技術振興財団(家次恒代表理事)は2月13日、順天堂大学に「中谷生体空間オミクス医療解析拠点」を設立すると発表した。同大学大学院の洲﨑悦生主任教授を中心に、デジタル病理学・AI病理学分野で長崎大学と、AI創薬・データサイエンスの分野で東京医科歯科大学とそれぞれ連携し、3次元病理学の確立と難治がんを対象にした創薬を目指す。
洲﨑教授の研究テーマである「生体の空間コンテキスト情報を網羅解析する新規オミクス技術の開発と医工学応用」への長期大型研究助成として実施する。ライトシート顕微鏡を活用した組織透明化技術と、3次元組織細胞イメージング技術である「セルオミクス」をベースに、生体組織・臓器の3次元空間情報、分子情報を網羅的に収集し解析する技術の確立を目指す。財団が年6000万円を5年間にわたって助成(総額3億円)する。
助成贈呈式で洲﨑教授はAIを活用した病理学について「AIと人が協業しながらより精度の高い診断を行うようなスキームを、本拠点内で開発し、実際に臨床の検査パイプラインまで落とし込むような技術開発を進める」と述べた。
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