〈記者コラム〉動き出した横地体制 日本臨床衛生検査技師会の新会長に横地常広氏が就任し、新たな体制がスタートした。新任となった副会長3人を含め、理事56人のうち4割近くが入れ替わるなど、組織上層部がガラリと変わった印象だ。宮島喜文氏が率いた6期12年間の長期政権が終わり、新会長のリーダーシップの下、約7万人の職能団体はどのような活動を展開していくのか。 思うように進まないタスクシフト・シェアへの現場対応をはじめ、精度管理事業や学会・学術活動、教育研修、認定事業などで新執行部が向き合うテーマは数多い。組織力の強化や、会員への情報発信、政治連盟の建て直しといった難題も横たわっている。 トップが変われば、物事の優先順位が変わり、重点を置く事業や予算の組み方も変化するのは当然で、従来の延長線上で取り組む事項もあれば、方向転換して新しいアプローチで解決策を探るテーマも出てくるのだろう。一方で、トップが変わっても変わらない課題が、団体活動に良くも悪くも関心を持ってもらい、多くの意見を出してもらえるような環境を整えていく取り組みだ。少なくはない無関心な会員に振り向いてもらうための方策や、異なる意見や価値観の調和を図りながらの会務運営は、横地会長が常に意識すべき優先課題の一つになってくる。 2024年度に入り、都道府県技師会の約3分の1で新会長が誕生するなど、検査技師業界に世代交代の風が吹き始めている。取材し伝える側として、検査制度や規制、学術、技術革新などの話題だけでなく、職能団体の変化も感じ取りながら、検査技師の新たな気付きや行動につながる情報を届けていきたい。(水)
日本臨床衛生検査技師会の新会長に横地常広氏が就任し、新たな体制がスタートした。新任となった副会長3人を含め、理事56人のうち4割近くが入れ替わるなど、組織上層部がガラリと変わった印象だ。宮島喜文氏が率いた6期12年間の長期政権が終わり、新会長のリーダーシップの下、約7万人の職能団体はどのような活動を展開していくのか。 思うように進まないタスクシフト・シェアへの現場対応をはじめ、精度管理事業や学会・学術活動、教育研修、認定事業などで新執行部が向き合うテーマは数多い。組織力の強化や、会員への情報発信、政治連盟の建て直しといった難題も横たわっている。 トップが変われば、物事の優先順位が変わり、重点を置く事業や予算の組み方も変化するのは当然で、従来の延長線上で取り組む事項もあれば、方向転換して新しいアプローチで解決策を探るテーマも出てくるのだろう。一方で、トップが変わっても変わらない課題が、団体活動に良くも悪くも関心を持ってもらい、多くの意見を出してもらえるような環境を整えていく取り組みだ。少なくはない無関心な会員に振り向いてもらうための方策や、異なる意見や価値観の調和を図りながらの会務運営は、横地会長が常に意識すべき優先課題の一つになってくる。 2024年度に入り、都道府県技師会の約3分の1で新会長が誕生するなど、検査技師業界に世代交代の風が吹き始めている。取材し伝える側として、検査制度や規制、学術、技術革新などの話題だけでなく、職能団体の変化も感じ取りながら、検査技師の新たな気付きや行動につながる情報を届けていきたい。(水)