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〈記者コラム〉グローバル

 最近、「グローバル」というカタカナ言葉を耳にする機会が増えた。厚生労働省が8月下旬に発表した「国際保健ビジョン」には、「グローバルヘルス」という言葉が7回登場する。グローバルヘルスとは、国境を超えて人々の健康を改善し、健康格差を縮小することを目指す概念である。日本が途上国の健康施策支援で世界的なハブを目指すことが記されている。

 8月30日には、内閣官房が「グローバル・スタートアップ・キャンパス構想」の基本方針を発表した。日本経済新聞でも記事になっていたので、「スタートアップを育成するためのフラッグシップ施設を東京都内に建設する」というニュースを目にした人もいるかもしれない。

 現役世代の人口が減り続ける日本にとって、海外人材を呼び込み、成長の機会を海外に求めるのは当然の流れだろう。総務省のデータでは、2040年までに現役世代の人口は2020年に比べて約20%減少すると予測されている。この現実を前に、国際貢献は日本にとってますます重要な施策となる。

 コロナ禍が過ぎ、政府がグローバル化にかじを切っている現状に臨床検査界はどう対応すべきだろうか。新たな感染症の早期発見や日本式の医療サービスを輸出する上で臨床検査が重要であることは言うまでもない。今後、臨床検査界全体でグローバルな視点を持つことが業界の発展にとって不可欠だろう。(枇)

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