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HBV・HCVキャリア妊婦、内科受診進まず 産婦人科医会の実態調査

小古山氏
小古山氏
 日本産婦人科医会は、妊婦のHBV・HCVキャリア実態調査の結果をまとめ、2月12日の記者懇談会で説明した。HBV・HCVキャリアの妊婦は消化器内科や肝臓内科のフォローが必要だが、内科の受診率は6~7割にとどまった。妊娠中から内科受診の機会が得られるよう妊娠適齢期の女性や産科医への周知が必要だとしている。

 調査は、2024年7~11月に全国1932の分娩取り扱い施設に行い、1077施設の回答(回収率56.0%)を集計した。回答施設の53.0%が診療所で、病院が25.8%、周産期センターが21.2%だった。

 その結果、HBVキャリア妊婦の内科受診について、診療所の31.5%が「紹介していない」と回答。妊娠前からHBVキャリアだった妊婦の内科受診率は64.8%にとどまり、特に19歳以下は9.1%と低かった。妊娠中に診断された妊婦でも66.7%だった。

 HCVキャリア妊婦については、診療所の17.6%が「内科に紹介しない」と回答した。妊娠前からHCVキャリアだった妊婦の内科受診率は10.5%と低い結果となった。妊娠中に診断された妊婦では69.2%だった。

 厚生労働省の研究班が2019年度に実施した全国調査の結果では、消化器内科や肝臓内科を受診していたHBV・HCVキャリア妊婦は78.5%。内科のフォロー率を上げることが課題とされていたが、今回の調査でも内科受診率は改善されていない。

2024.06.03_記事下登録誘導バナー_PC.png

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