HE染色の工程にばらつき 秋田県内9施設を調査kona365月12日読了時間: 1分ワークショップの様子 秋田大学大学院医学系研究科の吉田誠氏は4月18日、仙台市で開かれた日本病理学会総会のワークショップで、秋田県内9施設の固定液と染色工程を調べた結果を報告した。 胃生検の無染スライドを配布し各施設にHE染色をしてもらったところ、発色にばらつきがあり、水洗の温度と時間の違いの影響していると示唆される結果となった。吉田氏は、「発色が悪いと感じる時は、水洗の温度と時間を見直すと有効かもしれない」と述べた。 使用されている固定液は10%中間緩衝ホルマリンがほとんどで、腫瘍サンプリング組織では全9施設、生検材料では全9施設のうち7施設、手術材料では同6施設が使用していた。吉田氏は、「以前は使い分けをしていたが、業務負担を軽減するため、10%中性緩衝ホルマリンに一本化した施設が複数あった」と説明した。 染色工程については、各施設でばらつきが見られた。ヘマトキシリン染色の時間は5分から25分、エオジン染色の時間は30秒から10分までばらついた。また水洗の温度は、45度程度の湯を使っているのは3施設あり、他は室温だった。