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ICTで心不全を在宅モニタリング 京都府立医大やオムロンが実験事業

的場氏(オムロンヘルスケア提供)
 オムロンヘルスケアと京都府立医科大学大学院医学研究科の的場聖明教授(循環器内科学・腎臓内科学)らの研究グループが取り組んでいる「在宅における心不全ICTモニタリングプロジェクト」が、2024年度の経済産業省事業に採択された。心不全患者が家庭で測定した血圧や心電図データを医療機関が共有して、必要な時に医療従事者が介入することで増悪防止に寄与するかを検討する。

 7月から同大学附属病院と洛和会音羽病院(京都市)での実証調査も開始しており、心不全患者の遠隔モニタリングに必要な事柄、課題の洗い出しを進める。

 同プロジェクトは、京都府立医科大学附属病院や京都第一赤十字病院など京都府内の病院で組織する「京都心不全ネットワーク」で取り組む。2022年4月に最初のパイロット試験を実施し、3カ月にわたって体重や血圧、心電図を1日の決まった時間に測定してもらった。被験者の年齢が平均72.7(標準偏差=5.6)歳と高齢であっても各データの測定継続率は88~99%と高い割合だった。被験者のうち軽度認知障害を持つ人は半数いたが、軽度認知障害であっても85%の人は毎日測定しており、認知機能を問わず測定の継続が可能と判断できたという。

 7月からはパイロット試験の第2段階となる実証調査を開始した。オムロン製の心電計付き上腕式血圧計と通信機能付き体重計を活用し、スマートフォンアプリ「オムロンコネクト」でデータを収集する。

2024.06.03_記事下登録誘導バナー_PC.png

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