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ISO 15189、25年秋にもJIS規格に 「和訳と解説」を安価に提供へ

JIS規格の検討状況を説明した宮地氏
JIS規格の検討状況を説明した宮地氏
 臨床検査室に関する国際規格ISO 15189の日本産業規格(JIS)が2025年秋にも制定される見通しだ。臨床検査の関連学会、団体からの推薦メンバーで組織する「JIS Q 15189原案作成委員会」(委員長=宮地勇人・新渡戸文化短期大学長)が原案作成を終えており、今後、日本産業標準調査会(JISC)での審議に入る。JIS規格では、ISO 15189:2022対訳版よりも分かりやすい和訳と解説が示される予定で、中小規模の検査施設でもISOが提唱する品質マネジメントなどを学びやすい環境が整う。

 ISO 15189のJIS化に向けた作業を進めたJIS Q 15189原案作成委員会は厚生労働省医政局や日本規格協会をはじめ、日本臨床検査医学会や日本臨床衛生検査技師会、日本衛生検査所協会、日本臨床検査薬協会、日本適合性認定協会など関係学会・団体から選出されたメンバー約20人で構成されている。

 原案の検討は昨年6月から着手し、昨年12月に最終調整を終えた。今後、JISCの部会や専門委員会での審議に8カ月程度かかる見込みで、必要な手続きを経て、ISO 15189のJIS規格として制定の上、官報公示される見通しとなっている。

 ISO 15189のJISは、ISO 15189:2022の対訳版の価格(税込み6万3481円)の「10分の1程度」(宮地氏)で閲覧できる見込みで、小規模検査室などでも利用しやすくなる。また、JISには第三者機関からの適合性審査、認証を受けて「JISマーク」を表示できるものもあるが、ISO 15189のJISは現時点でこうした表示制度は設けない方向となっている。
2024.06.03_記事下登録誘導バナー_PC.png

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