
兵庫県臨床検査技師会の真田浩一会長は2月4日の第27回兵庫県医学検査学会の会長講演で、臨床検査技師を取り巻く環境が変化する中で、「固定概念に縛られずに、しっかりと情報収集してほしい。時代のニーズの実現に向けて失敗を恐れずチャレンジすることが大切だ」と参加した若手技師らに呼びかけた。
真田会長は、少子高齢化や技術革新の進展、新型コロナウイルス感染症などに触れた上で、「ニューノーマルの時代に入り、今までの常識や経験が通用しなくなっている」と指摘。臨床検査技師の社会の認知度が低いことにも触れた上で、今後は「“良質な医療には臨床検査技師の存在が必要不可欠”と言ってもらうための行動とアピールが重要になる」と述べ、患者の利益につながる役割をしっかり果たしていくことが、「結果的にわれわれの職域を守ることにつながる」などと呼びかけた。
●「来て見て感じる」テーマに約200人が参加
県医学検査学会は「来て見て感じる臨床検査」をテーマに掲げ、会場となった神戸常盤大学には若手検査技師ら約200人が参加。会場では、教科書やウェブ画像で見る写真や映像ではなく、実際に顕微鏡を通して細胞や寄生虫、細菌を視覚で感じてもらう企画のほか、シンポジウムや研究班主催セミナー、一般演題18演題の発表があった。