厚生労働省は3月26日、院内感染対策サーベイランス(JANIS)の運営会議を開いた。検査部門の公開情報(アンチバイオグラム)を集計する際の判定基準について、現行のCLSI基準2012年版と、より新しいCLSI基準の2つを併用することを決めた。新たに使う基準を何年版にするかは今後調整する。
JANISでは現在、医療機関から報告されたMICデータをCLSI基準2012年版のブレイクポイント等により判定し、感性・中間・耐性を集計している。より新しい基準での集計を求める意見が事務局に寄せられていることに対応し、今後は、現行のCLSI基準と、より新しいCLSI基準による2つのレポートを公開する。
AMRアクションプランの成果指標には、JANISのデータを使っているため、プランの最終年である2027年までは、データの継続性を考慮して、2012年版を使った集計を続ける。
厚労省によると、JANIS参加医療機関の38%が2016年版を、34%が2012年版を使っている。CLSIが新しい年版になり、一部抗菌薬のブレイクポイントが引き下げられている。
同日はまた、2024年から新たに公開する診療所のJANISデータの仕様についても協議。尿・呼吸器系・膣分泌物の3つの検体を対象とし、以下の菌種を集計対象とする。
尿検体:E. coli、K. pneumoniae、E. faecalis
呼吸器検体:S. pneumoniae、H. influenzae、S. aureus
膣分泌物検体:E. coli、S. agalactiae
呼吸器検体において、M. catarrahalis を集計対象にするよう求める意見があり、追加するかどうか今後事務局で検討する。
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