特定機能病院の内部・外部精度管理を義務化へ 遺伝子関連は対象外特定機能病院の基準見直しを議論している検討会 厚生労働省の検討会は2月26日、医療法で努力義務となっている内部精度管理と外部精度管理を特定機能病院に対して義務化することを決めた。検体検査の精度管理を規定した2018年の医療法改正当時、義務化を求める意見があったことに対応する。別に検討している特定機能病院の基準見直しの一環として実施する予定で、現時点で実施時期は明確にしていない。 義務化を決めたのは、遺伝子関連検査・染色体検査以外の検体検査の内部精度管理と外部精度管理調査。遺伝子関連等検査の外部精度管理も努力義務だが、今回の決定の対象外で、変更しない。遺伝子関連等検査の内部精度管理は現在も義務となっている。 特定機能病院は、高度医療の提供や技術開発などを行う病院類型として1993年に制度化され、大学病院本院を中心に現在、全国88病院が承認されている。厚労省は、制度発足当時と比べ医療提供体制が大きく変わっているなどとして、特定機能病院の基準を見直す方針。昨年7月から同日までの計4回の議論で、大きな方向性がまとまり、あと1〜2回の会合で具体的な案がまとめられる見通し。内部・外部精度管理の義務化もこの中で実施する。 見直しでは、特定機能病院のうち大学病院本院について、承認要件に該当する「基礎的基準」と、各病院が自主的に実施している機能を評価する「発展的(上乗せ)基準」の2つを設けることが柱。 ゲノム医療や移植医療などの高度医療の提供は、「発展的基準」に位置付ける方向で、全ての大学病院本院に求める基礎的基準にはしない見込みだ。こうしたことから遺伝子関連等検査の義務化は、この検討会での論点にしなかった。今後、がんゲノム医療の提供体制の中で論点に浮上するかが注目されそうだ。資料はこちら
特定機能病院の基準見直しを議論している検討会 厚生労働省の検討会は2月26日、医療法で努力義務となっている内部精度管理と外部精度管理を特定機能病院に対して義務化することを決めた。検体検査の精度管理を規定した2018年の医療法改正当時、義務化を求める意見があったことに対応する。別に検討している特定機能病院の基準見直しの一環として実施する予定で、現時点で実施時期は明確にしていない。 義務化を決めたのは、遺伝子関連検査・染色体検査以外の検体検査の内部精度管理と外部精度管理調査。遺伝子関連等検査の外部精度管理も努力義務だが、今回の決定の対象外で、変更しない。遺伝子関連等検査の内部精度管理は現在も義務となっている。 特定機能病院は、高度医療の提供や技術開発などを行う病院類型として1993年に制度化され、大学病院本院を中心に現在、全国88病院が承認されている。厚労省は、制度発足当時と比べ医療提供体制が大きく変わっているなどとして、特定機能病院の基準を見直す方針。昨年7月から同日までの計4回の議論で、大きな方向性がまとまり、あと1〜2回の会合で具体的な案がまとめられる見通し。内部・外部精度管理の義務化もこの中で実施する。 見直しでは、特定機能病院のうち大学病院本院について、承認要件に該当する「基礎的基準」と、各病院が自主的に実施している機能を評価する「発展的(上乗せ)基準」の2つを設けることが柱。 ゲノム医療や移植医療などの高度医療の提供は、「発展的基準」に位置付ける方向で、全ての大学病院本院に求める基礎的基準にはしない見込みだ。こうしたことから遺伝子関連等検査の義務化は、この検討会での論点にしなかった。今後、がんゲノム医療の提供体制の中で論点に浮上するかが注目されそうだ。資料はこちら