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〈記者コラム〉周りの検査室の実態を知ろう

 日本臨床衛生検査技師会が先月公表した2023年度の会員施設実態調査、会員意識調査の結果が興味深い。約3700施設の検査部門の運営状況や職場環境をはじめ、約1万5000人の臨床検査技師の日常業務や日臨技事業への意識などを聞き取っており、検査室や検査技師の今が垣間見られるデータだ。

 調査で探ったテーマは幅広いが、医師の働き方改革に伴うタスクシフト/シェアの対応状況では、法令改正で追加された10行為のいずれも「実施していない」との回答施設が8割を超え、2年前と同水準にとどまっていることが判明。人材確保では、求人募集しても求人枠に満たない、希望者がいないといった施設が回答施設の7割を超える実態を明らかにしている。都道府県別に見ると、地方での人材不足が目立つほか、病床数が少ない施設ほど求職希望者が少ない。

 日臨技の政治団体、日本臨床検査技師連盟(日技連)の認知度もショッキングな結果だ。回答した会員の約半数が「知らない」という状況で、知っている会員であっても8割弱が入会していない。さらには「年会費がいくらであっても入会しない」との回答が5割を超えるなど、国会議員輩出を掲げる政治団体が向き合う課題の深刻さを浮き彫りにしている。

 このコラムをお読みになった皆さんにはぜひ、他施設の実態や多くの検査技師の認識が分かる調査結果をご覧になってほしい。さまざまなデータに現状を当てはめれば、取り巻く環境が変わりつつある中で、自分たちの立ち位置が感じ取れるはずだ。少なくはない課題を今後の伸び代の大きさと捉え、日常業務での改善策を考えたり、自らの職能の可能性を見つめ直す機会にしてほしい。(水)

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