【医学検査学会】検査技師からのタスク先は「デジタル」 横地会長、検査DXの推進表明mitsui0411 時間前読了時間: 2分 日本臨床衛生検査技師会の横地常広会長は5月10日、第74回日本医学検査学会で、「自ら考え…臨床検査の『次のステージへ』」をテーマに講演した。医療DX(デジタルトランスフォーメーション)の整備に向けた国主導の検討が進む中で、検査部門のさらなる効率化、合理化を進めるための「検査DX」にも向き合う必要があると指摘。臨床検査技師にはタスクシフト・シェアへの対応を通じた新しいニーズや価値、評価を生み出すことが求められる一方で、検査技師自身のタスクシフト先としてはデジタル技術や生成AIの活用が考え得るとの認識を示した。 横地会長は講演で、多くの病院の経営状況が悪化している状況下で、医師会や病院団体など医療関係団体と足並みをそろえながら、医療機関への財政支援を国に求めていることを説明。その上で、「病院経営が健全で、ある程度の余力があってこそ、われわれ検査技師の処遇改善にもつながるし、検査DXを進めるための設備投資にもつながってくる」との見方を示した。 タスクシフト・シェアへの対応については、多職種連携などを通じ、「検査技師が新しい場所で新しいニーズを生み出し、新たな価値や評価につなげていく必要がある」との認識を示した。 一方で、「高齢化で検査業務は多忙になり、現状業務を抱えながらタスクシフト・シェアへの対応は難しい。われわれの業務をどこにタスクシフトすればいいかを考えた時に、デジタル技術や生成AIといったものが考えられる」と指摘。その環境づくりとして検査DXを推進する意義があるとし、「検査技師の新たな価値が創出できるチャンス」と呼びかけた。 なお、横地会長は体調不良のため現地での講演ではなく、ウェブ講演での参加となった。