top of page

輸血検査の精度保証を記載 輸血・細胞治療学会/ガイドライン改訂5版が発刊

  • mitsui04
  • 2 日前
  • 読了時間: 2分
ree
 日本輸血・細胞治療学会はこのほど、「赤血球型検査(赤血球系検査)ガイドライン」(GL)の改訂5版を発刊した。改訂は2年半ぶり。輸血検査の精度保証について新たな章を設け、検査の品質と精度の確保を明記したことがポイント。試験管法で輸血検査を行う施設などの内部・外部精度管理の実施を後押しする。

 改訂5版は、「施設の実情に応じた検査の品質・精度を確保しなければならない」と新たに記載し、責任者の選任や標準作業書の策定など、医療法で規定されている精度管理の項目を列記した。その上で、ABO血液型検査などの各章の記載を参照する形で、始業前の試薬の確認と記録、適切なタイミングでのコントロール測定などを求めている。

 内部精度管理や外部精度管理は医療法上、努力義務になっているが、重大な医療事故につながる輸血過誤を回避するには、適切な試薬管理や手順・方法の順守が欠かせない。しかし、日本臨床衛生検査技師会の実態調査によると、試験管法での内部精度管理の実施率はABO血液型検査で55.9%、不規則抗体スクリーニングでは46.4%の施設にとどまっている。

 精度管理には試薬代などの費用がかかる。精度管理を広げていくためには、検査室への意識喚起とともに、検査数が少ない小規模な病院では特に経営層の理解が重要になる。

 規模の大小を問わず全ての検査室が参照すべきGLに明記することで、精度保証の実施を促す。GL小委員会副委員長の池本純子氏(兵庫医科大学病院)は、「分析装置の管理は比較的されているが、試験管法の精度管理はなかなか実施率が伸びない。GLに明記することで精度管理が実施しやすくなるのではないか」と話している。
2024.06.03_記事下登録誘導バナー_PC.png

その他の最新記事

MTJメールニュース

​株式会社じほう

bottom of page